第三部
また朝が来てぼくは生きていた
夜の間の夢をすっかり忘れてぼくは見た
柿の木の裸の枝が風にゆれ
首輪のない犬が陽だまりに寝そべっているのを
(谷川俊太郎『朝』より)
*谷川俊太郎『朝』(『谷川俊太郎詩選集1』所収、集英社文庫、2005年、220頁)